いつまでも・・・
「何・・・?」
だ・・・。
廊下の角でぶつかりそうになったところを捕まった。
同じ学校とはいえ広い。
その中でバッタリ会えるのは、そりゃ嬉しい。
嬉しいけど、でも今は・・・。
「その・・・話が・・・あるんだけど・・・。」
「悪いけど、今そんな気分じゃないんだ。」
「あ、まっ・・・。」
が止めるのも利かず、俺はさっさと教室に向かった。話・・・。分かってる、どんな話しなのか。
でも俺はそれが聞きたくない。できればずっと。
そんなのただの「逃げ」になるんだろうな。
逃げてたら、状況が変わるわけでもないんだ。
あいつは、転校する・・・。
――― 昼休み
それを知ったのは3日前。五助達から聞いた。
何で、五助達の方が詳しいんだ・・・。
「あれ、翼やん。」
「・・・・・何だ、直樹か。」
「珍しいやんか、いつもこの時間屋上やろ。」
の転校を知ってから、変に避けるようになって、教室で昼飯食うようになった。
いつもなら屋上で一緒に食ってる頃だ。
「・・・。別に。」
箸が止まる。
乱暴にミニボトルを取って一気に飲み干した。
「・・・・・さよか・・・。ん・・・?お前これ嫌いなんとちごたか?」
弁当の中のおかずを指差しながらそう言った。
端の方にいかにも「嫌いだ」というように寄せてあるおかず。
「あぁ、好きじゃない。」
「やのに何でや・・・。あぁ、母ちゃんに入れられるんか!」
「ちげぇよっっ!!」「び・・・びっくりした・・・最近お前短・・・」
「が好きなんだ・・・コレ。」
俺がコレ嫌いなの知ってて、あいつが毎日のように欲しがるから、
気付けば、あいつの為に入れてきていた。
「・・・・・素直やないなぁ。お前も。」
「うるさいな。さっさと昼飯食ってこいよ。」
「へぇーへぇー。あー怖。」
醜いな。俺・・・。
あいつも苦しいはずなのに・・・。
聞いてやりたい・・・。
聞いてやりたいけど・・・、
聞いたからって・・・あいつが行かなくなるわけじゃないだろ・・・・・。
「最近あいつ変に大人しいよな・・・。」
「あれだ・・・、の転校。」
「やっぱり、それ本当なんだな・・・。」
「あ、お前いなかったか。前さ、翼探しにが部室来た時聞いたんだ。」
「ま、ヘコむのも無理ないよな〜。」
「でもよー、あいつバカなんだぜ。」
「誰が?」
「うっわ!!翼っっ!!」
五助と六助のやつ、俺のこと話してたな。
分かってるけど「誰が?」なんて聞いてみる。答えは返ってこないだろうけどね。
「くだんないこと話してないで、練習しょうぜ。」
「・・・・・。」
「・・・・・何?」
「今日、お前ココ入んの禁止。」
「え、ちょっと五助!」
部室から追い出された。何のつもりだ?
「んとこ言って、話して来るまで入れねぇ。」
「な・・・。」
バタンッ
「・・・・・。」
何なんだろう・・・。いきなり。
あいつらに気使わせるほど、そんなに俺・・・。
でも、いい機会・・・かな。
いつまで避けてても仕方ないよな。
「行ったか?」
「あぁ。」
「兄貴もやるよなぁ〜。で、何がバカだって?」
「あぁ、そうそう。あいつさ、いつも思ったことベラベラ喋るだろ。勿論にもお構いなく。
でも、今回ばかりは思ったこと言っちまったら、が困るっ・・・ってな。
バカだよな、変なとこで気使いやがってよ。」
「らしくねぇな・・・。」
久しぶりだな、ココに来るの。
「・・・・・。」
インターホンに手が伸びるけど、寸前で止めてしまう。
やめようか・・・。
いや、ここまで来た!
・・・・・よし。
ピンポーン・・・
カ・・・チャ
「はい・・・。・・・あ・・・翼っ!?」
「今、いい?」
「・・・うん。あ、散らかってるけど・・・。」
「いいよ、別に。」
「足の踏み場ないね・・・ベッドにでも座ってて。」
ダンボールがあちこちにある。
引越し作業、もう始まってるんだな。
は一人暮らしだ。
両親は、の引越し先にもう1年ほど前から住んでる。
1年前にも転校の話しはあったんだ。
その時は、中学を卒業するまではって、は一人ココに残った。
でも今回の転校は、の持病を治しに行く為のものだった。
は肺が弱い。
空気の汚れたこの都会だと完治は不可能らしく、空気のキレイな地方で専門の治療を受けにいくんだ。
本来なら俺は、喜ぶべきことなんだろうな・・・。
「はい。ごめんね、こんなのしかなかった。」
「サンキュ・・・。」
紅茶の入ったカップを渡してくれた。
その香ばしい香りが、これからする会話を更にせつなくしてた。
「驚いたよね・・・、急にこんな、荷物まとめてて・・・。」
「転校。だろ。」
「・・・なんだ、知ってたのか・・・。」
「五助達から聞いた。」
「そ・・・そう・・・。あの、ごめんね。黙って」
「よかったな。」
「・・・・・ぇ・・・。」
何言ってんだ・・・。
バカか俺はっっ!!
「病気、治しに行くんだろ?」
「あ・・・うん。」
「よかったじゃないか・・・。もう発作の心配なんてなくなるじゃん。」
「・・・・・。」
最低だ・・・・・。こんなこと言いに来たんじゃない・・・。
「どんくらい、かかるんだよ・・・。治療期間。」
「・・・何年かかるか分からないんだ。」
「・・・ふーん・・・・・。」
「で・・・でもね翼っ!絶対っ、絶対いつか帰っ」
「いつか!?いつかっていつさ!!」
「い・・・いつってっ・・・それ・・・は。」
「それは?何?確信のないこと言うな!!俺がっっ・・・・・っ・・・・・期待するっ・・・・・。」
「つば・・・さ・・・・・・・・行きたくなぃっ・・・・。」
バカだ・・・。
どうしようもねぇバカだな、俺・・・。
咄嗟にへ背を向けた。
後ろからは、啜り泣き・・・。泣いてるのか・・・・・・。
「・・・!・・・翼?」
ベッドの傍で泣いてるを後ろから抱きしめた。
そして搾り出すように出た、俺の答えは。
「行くなよ・・・。」
「・・・・・私も、行きたくないよっ!」
「病気なんて、俺が治してやる!発作が起きたら、
すぐに俺が病院に連れてってやるっ!だから・・・行くなっ!」
何言ってるのか分からなかった。
俺こそ確信のないことを並べて、なんとかをここに残そうと、ガキが駄々こねるみたいに。
これが俺の言いたかったことか?違う。
でも、何だか張り詰めてたものがなくなった気がした。
「んっ・・・・・・・・。」
熱かった。の唇が。
俺も同じように熱かったろう・・・。
「・・・ちょっと・・・翼っ。」
「何・・・?いつもと同じだろ?」
「違うよ・・・。今日のキス・・・。」
もう一度重ねた。
の後頭部に手を回して、片方の手は頬に添えて。
俺の腕の中で、いつもと違うもがき方をしていたは、次第に大人しくなっていった。
頭に回していた手を背中に移す。
Tシャツの裾から、そっと中に手を忍ばせた。
「あ・・・わっ・・・翼っ!?」
「いいじゃん。今日ぐらい。」
「・・・・・もう・・・翼ってすぐ強気になる。」
「何度でも言ってな・・・。」
「あ・・・。」
パタ・・・
そのまま床に転がった。
窓から射す、オレンジ色の夕日に当たりながら、
ずっと唇を重ねて・・・。
時間・・・止まってくれ。
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すみませんすみません。(汗)
出直します・・・。
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げふぁ!ぐふぁ!(鼻血)
素敵だ!最高だ!
素敵な程に二岡の注文通りで。。。!(T▽T)
しかも二岡がキャラ視点好きって謂ったら、キャラ視点に書き直してくれて。。。!
最高だよ。。。ラグちゃん。。。そんなカンジで、二岡の幼馴染のラグちゃんが生まれて初めて書いたドリームでした。
本当にありがとでした〜v>ラグちゃんへ